高血圧症・糖尿病・脂質異常症と健診異常について
高血圧症・糖尿病・脂質異常症(生活習慣病)の治療と管理
糖尿病、高血圧症、脂質異常症は、生活習慣病の代表的な疾患です。当院では、最新の知見に基づき、患者さん一人ひとりの状況に合わせた適切な治療を提供しています。
進歩する糖尿病治療と個別の治療目標
特に糖尿病の治療は近年めざましい発展を遂げ、新しい薬が開発されるとともに、既存の薬についても再評価が進んでいます。例えばメトホルミンという薬は、単独では低血糖を来さず、心血管死を減らし、食欲抑制作用もあることから、現在は広く使用されるようになりました。
また、高齢者の患者様に対しては、一律の数値を目標にするのではなく、認知症の有無や日常生活動作(ADL)の状況を考慮し、個々の状態に合わせた柔軟な治療目標を設定することが一般的になっています。
生活習慣病と認知症の深い関わり
近年、生活習慣病と認知症には密接な関連があることが明らかになってきました。喫煙や肥満、糖尿病、高血圧などは認知症を悪化させる要因となる一方で、適切な治療や生活習慣の改善が予防につながります。
| 項目 | 具体的な内容 |
|---|---|
| 認知症の増悪因子 | 喫煙、肥満、糖尿病、高血圧 |
| 認知症の予防因子 | 健康的な食事、適切な降圧治療 |
たとえアルツハイマー病を発症したとしても、高血圧、糖尿病、脂質異常症の管理を行い、喫煙を避けることで、症状の進行を遅らせることができると報告されています。

オンライン栄養指導
生活習慣病の予防・治療には食生活の見直しが重要です。当院では主にマイナ保険証を登録したご自身のスマホの利用を想定した、オンライン栄養指導N・PARTNER(ニューパートナー)を導入しました。保険をつかってご自宅で指導をうけていただけます。院内でも利用可能ですが通常の診療とは別日に御来院いただく必要があり、ご自宅で受けて頂くことを推奨しています。詳しくはこちら。
健康寿命を延ばすために
将来の認知症への進展を防ぎ、健康寿命を延ばしていくために、日々の管理を共に行っていきましょう。当院では、院長(総合内科専門医)と副院長が連携して診療にあたります。
各疾患の詳しい情報について
各疾患の具体的な治療方針については、下記のリンクより詳細をご確認いただけます。
健康診断で異常を指摘された方へ
健康診断は、受けた時点では何も解決していません。指摘された項目を確認し、次の行動を決めるところまでが健診です。
当院では、健診で異常を指摘された方の再検査と治療に対応しています。職場や他院で受けた健診の結果でも構いません。
院長は日本内科学会総合内科専門医として生活習慣病の診療にあたっており、加えて脳神経内科と睡眠医療を専門としています。数値の異常の背景に別の病気が隠れている場合にも対応できます。
その結果、そのままになっていませんか
- 毎年健診を受けているが、結果の封筒を開けていない
- 結果は見たが、どの項目が重要なのか判断がつかない
- 要再検査と書かれていたが、そのまま1年が過ぎた
- 受診したほうがよいのは分かっているが、何科に行けばよいか分からない
- 症状が何もないため、急ぐ理由が見当たらない
健診の異常が放置されやすいのには理由があります。指摘される項目の多くは、自覚症状が出ない段階で見つかるものだからです。
血圧、血糖、コレステロール、肝機能。いずれも数値が基準を外れていても、体感としては何も変わりません。痛みや不調がないため、受診の優先順位が上がらないまま時間が過ぎます。
一方で、これらの数値は症状が出てから受診すると、すでに治療の選択肢が狭まっていることがあります。数値の段階で対応できるかどうかが分かれ目になります。
要再検査と要精密検査は何が違うのか
健診結果の判定は、どのくらいの猶予があるかと、次に何をするかが区分ごとに異なります。
異常なし
基準の範囲内です。次回の健診まで、現在の生活を続けて差し支えありません。
要経過観察
基準からわずかに外れているものの、すぐに検査を追加する段階ではありません。ただし「何もしなくてよい」という意味ではなく、生活習慣の見直しを始める時期にあたります。次回の健診で悪化していれば対応が必要になります。
要再検査
同じ検査をもう一度受けて確認するという意味です。検査当日の食事、睡眠、体調、緊張によって数値が一時的に動くことがあるため、それが一過性のものかどうかを見極めます。数週間から数か月以内を目安に受けてください。
要精密検査
別の検査を追加して、原因を特定するという意味です。再検査が「同じ検査の繰り返し」であるのに対し、精密検査は「違う角度から調べる」ものです。エコー、心電図、内視鏡などが該当します。精密検査の結果、問題がないと分かる場合もあります。
要治療
すでに治療を開始すべき数値が出ている状態です。この判定は先送りしないでください。
指摘された項目別|考えられることと、当院での対応
血圧
血圧が高い状態が続くと、血管に負担がかかり続け、動脈硬化が進みます。脳梗塞、脳出血、心筋梗塞の危険因子です。
ただし健診の1回の測定だけでは高血圧と診断できません。 会場の緊張で普段より高く出ることがあるためです。ご自宅に血圧計がある方は、朝と夜の安静時に測った数値を数日分メモしてお持ちいただくと、診断の精度が上がります。
当院では、血液検査・尿検査・心電図などを組み合わせ、他の病気が背景にないかを確認します。
血糖値・HbA1c
血糖値の高い状態が続くと、細い血管から傷んでいきます。糖尿病の合併症として、目、腎臓、神経の障害が知られています。
HbA1cは過去1〜2か月の平均的な血糖の状態を反映する数値です。健診当日の食事の影響を受けにくいため、血糖値と併せて確認します。
当院では、追加の血液検査で糖尿病かどうかを判断し、そのまま治療まで対応します。
コレステロール・中性脂肪
LDLコレステロールと中性脂肪は動脈硬化を進め、HDLコレステロールはそれを抑える働きをします。個々の数値だけでなく、その組み合わせで判断します。
数値そのものより重要なのが、他の危険因子を併せ持っているかどうかです。高血圧、糖尿病、喫煙、家族歴などがあると、同じ数値でも治療を始める基準が変わります。
当院では、これらを合わせて評価し、生活習慣の見直しから始めるか、薬による治療を行うかを判断します。
肝機能(AST・ALT・γ-GTP)
肝臓は障害を受けても自覚症状が出にくい臓器です。数値の上昇は、症状より先に現れます。
γ-GTPは飲酒の影響を受けやすい項目ですが、お酒を飲まない方でも上昇します。 近年は飲酒以外を原因とする脂肪肝が増えており、肝機能異常の背景として頻度が高いものです。
当院では、追加の血液検査と腹部エコーで原因を確認します。
尿酸値
尿酸値が高い状態が続くと、関節に結晶がたまり痛風発作を起こします。発作が起きていなくても、腎臓や尿路結石の危険因子になります。
痛みが出ていないうちに数値を下げておくことが、発作の予防につながります。
尿検査(尿蛋白・尿潜血・尿糖)
尿は、腎臓の状態を映す検査です。尿蛋白が続く場合は、腎機能の低下が背景にあることがあります。
腎臓は障害が進んでも症状が出にくく、健診の尿検査が唯一の手がかりになる場合があります。一方で、激しい運動の後や女性の生理の時期に一時的な異常が出ることもあるため、まず再検査で確認します。
心電図
心電図は、心臓の電気的な動きを記録する検査です。不整脈、心筋の異常、過去の心筋梗塞の痕跡などが分かります。
健診で不整脈を指摘された場合、種類によっては脳梗塞の危険因子になります。 心臓の中で血のかたまりができ、それが脳の血管に流れて詰まるためです。院長は脳神経内科を専門としており、脳梗塞の危険因子という観点から評価します。
胸部レントゲン
肺と心臓の状態を確認します。指摘された内容によって、緊急性が大きく異なります。
過去の炎症の跡として経過観察でよいものから、追加の検査が必要なものまであります。「所見あり」と書かれていた場合は、内容を確認してください。
貧血
貧血は、血液が酸素を運ぶ力が落ちている状態です。倦怠感、動悸、息切れ、立ちくらみが出ます。
注意が必要なのは、どこかで出血が続いていることが原因の場合です。特に消化管からの出血は、症状が出ないまま進むことがあります。
当院で行える検査
当院で実施しています
- 血液検査、尿検査
- 心電図検査
- 胸部レントゲン検査
- 腹部エコー検査 (午前中)
- 脳波検査
- 終夜睡眠ポリグラフィー(PSG)、反復睡眠潜時検査(MSLT)
検査や入院が必要な場合
当院では、連携している医療機関へご紹介できる体制を整えています。当院で対応できない検査や、入院が必要と判断した場合は、適切な時期にご紹介します。
すぐに受診が必要なサイン
次に当てはまる場合は、次の健診まで待たずに受診してください。
- □ 判定が「要治療」となっている
- □ 血圧が著しく高い数値で指摘された
- □ 血糖値やHbA1cが高く、のどの渇き・尿の量が増えた・体重が減ったのいずれかがある
- □ 便潜血検査が陽性だった
- □ 胸部レントゲンで所見を指摘された
- □ 心電図の異常に加えて、動悸、息切れ、失神やふらつきがある
- □ 貧血の指摘に加えて、黒い便が出る、または便に血が混じる
- □ 尿蛋白や尿潜血が、複数回続けて指摘されている
強い胸の痛み、突然の呼吸困難、意識が遠のくといった症状がある場合は、当院ではなく救急外来を受診するか救急要請をしてください。
血圧や血糖が下がらない場合、睡眠時無呼吸症候群が背景にあることがあります
健診で高血圧や高血糖を指摘され、治療を続けても数値が改善しない場合、睡眠中の呼吸が関係している可能性があります。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、日中の強い眠気や夜間頻尿、起床時の頭痛といった症状のほか、高血圧症、心不全、2型糖尿病を合併する危険性が知られています。
次の組み合わせに当てはまる場合、検査を検討する価値があります。
- 健診で高血圧を指摘されている + いびきを指摘されたことがある
- 薬を飲んでいるが血圧が下がりにくい + 日中に強い眠気がある
- 健診のたびに血糖値が上がっている + 夜中に何度も起きる
当院は日本睡眠学会専門医療機関A型の認定施設です。自宅で行う簡易検査に加え、院内で終夜睡眠ポリグラフィー(PSG)を実施できます。医師がデータを確認したうえで診断します。
受診の流れ
-
健診の結果をご持参ください
職場の健診でも、他院で受けたものでも構いません。判定の区分と数値が記載されたものをお持ちください。 -
診察と、必要な検査の選択
指摘された項目と、これまでの経過、他にお持ちの病気を確認したうえで、再検査の内容を決めます。すべての項目を一度に調べるわけではありません。 -
結果の説明と、その後の方針
数値の意味と、治療が必要かどうかをご説明します。生活習慣の見直しで対応できる場合と、薬による治療を始める場合があります。
🔴【要確認:再検査・精密検査の受診に予約が必要か。健診は予約不要ですが、院長の診療は予約制との記載があるため、整理が必要です】
🔴【要確認:費用(保険診療の適用範囲)】
よくあるご質問
| 再検査と精密検査は、何が違うのですか。 | 調べ方が違います。再検査は同じ検査をもう一度行い、一時的な変動かどうかを確認します。精密検査は別の検査を追加して、原因を特定します。健診の判定にどちらが書かれているかをご確認ください。 |
|---|---|
| 職場で受けた健診の結果でも診てもらえますか。 | 診られます。当院で受けた健診に限りません。結果の用紙をお持ちください。 |
| 症状が何もないのですが、受診する必要はありますか。 | あります。健診で指摘される項目の多くは、症状が出ない段階で見つかるものです。症状が出てからでは治療の選択肢が狭まる場合があるため、数値の段階での対応に意味があります。 |
| どのくらいの期間内に受診すればよいですか。 | 判定によって異なります。「要治療」は先送りせず受診してください。「要精密検査」も同様です。「要再検査」は数週間から数か月以内が目安になります。 |
| 去年の健診結果も持っていったほうがよいですか。 | お持ちいただけると役立ちます。同じ項目でも、数値が年々上がっているのか横ばいなのかで、判断が変わる場合があります。 |
鷹野橋電停すぐ・専用駐車場あり|健診結果をお持ちください
ちゃたに脳神経すいみんクリニックは、広島市中区大手町にあります。
| アクセス | 広島電鉄 鷹野橋電停 から徒歩🔴【要確認:分数】 広電バス たかの橋商店街 下車 |
|---|---|
| お車でお越しの方 | 専用駐車場をご用意しています。近隣の駐車場をご利用の場合、最大300円まで当院が負担します。
🔴【要確認:専用駐車場の台数。トップページに「3台」と「一番奥の2台」の両方の記載があります】 |
| 休診日 | 日曜・祝日、年末年始、お盆 |
健診の結果は、受けた時点では何も変わりません。指摘された項目を確認し、次にすることを決めるところまでが健診です。
結果の用紙をお持ちのうえ、ご相談ください。
▶ [Web予約はこちら] ▶ お電話 082-246-1811

