メニュー

てんかんに関する本の章を執筆しました

[2022.10.30]

静岡てんかん・神経医療センター院長の髙橋幸利先生からご指名を受けまして、「ペランパネルによるてんかん治療のストラテジー 第2版」(先端医学社)という本において、「睡眠の問題を伴うてんかん患者の治療の実際」という章の執筆を担当いたしました。

てんかん患者さんのうち約3割中は、発作頻度や薬剤に関係なくナルコレプシーなみに強い眠気をもつことが実験により示されています。また 睡眠時無呼吸症候群、レストレスレッグズ症候群、 睡眠時周期性四肢運動異常症、 睡眠時歯ぎしりといった睡眠関連疾患が合併しやすいことも分かってきました。

特に閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)では、CPAPを適切に使用することで発作頻度が有意に減少することが論文により示されており、てんかんとOSAの積極的な加療が望まれます。

本の中では、睡眠関連てんかんの特徴や、 てんかんに合併しやすい睡眠関連疾患の治療について述べています。

当院は改装により、2023年1月より睡眠技師による常時監視終夜睡眠ポリグラフィ(常時監視PSG)を行うことができるようになります。その精度の高さから海外ではゴールドスタンダードな検査法ですが、日本では人材確保などの面で実施が難しい検査です。検査室で一晩寝てもらい、別室で技師が睡眠の様子をモニタリングします。寝ている間に何が起きているのか、脳波などのグラフだけでなくリアルタイムでの観測を組み合わせることで解明していきます。

当院は専門診療を行うことのできる内科クリニックとして、今後もますます睡眠関連疾患の診療を充実させていきたいと考えております。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME