臨床神経生理学への総説投稿
日本臨床神経生理学会第53回学術大会、シンポジウム35「睡眠時行動異常の鑑別」(2023年12月2日)で講演した内容について、座長を務めていただいた九州大学の重藤教授から総説化の御依頼を頂戴いたしました。そこで講演では伝えきれなかった内容やその後に経験した症例を盛り込み、医学雑誌「臨床神経生理学」に投稿いたしました。現時点(2025年2月)での最新号に掲載されています。
実は私が夏頃いただいた御依頼のメールに気がつかず、年末に編集部から「明日締め切りですけど大丈夫なんですかね?」という連絡がきて初めて知るという、思い出しても背筋の凍る様なエピソードがありました。例年にも増して非常に充実した年末年始になったのは言うまでもありません。
この総説の中で、当院で経験したSARS-CoV-2ワクチン接種後に発症したナルコレプシー1型患者さんの症例を紹介しました。まだ世界では報告が少ないですが、過去にインフルエンザワクチン接種で発症した例があり、同様の機序で十分起こりうると考えています。総説投稿後に複数の大学の教授からのご意見を目にする機会があり、皆さん同じ考えを持たれていました。この患者さんの紹介元の病院を主体として論文化を目指しているところです。