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医学新聞に取り上げられました

[2021.05.08]

2020年11月に京都国際会議場で第50回日本臨床神経生理学会学術大会が行われました。

私はアドバンスセミナーの講師として、”てんかんと睡眠関連疾患”について話すという役割を頂きました。

 

といってもコロナ禍の折、県外に出ることは困難で、私はオンラインで発表いたしました。

いつもと同じ時間が流れている自宅で自分だけが緊張しながら日本全国に向かってしゃべっており、誰にも知られずに宇宙人から地球を守るために戦っているような不思議な感覚でした。

現地にいかなくて良い反面、聴衆の数や反応もわからず非常にやりにくかったです。いつもは全然疲れないのですがこの発表の後は数時間寝込んでしまいました。

 

後日この発表の内容を医学雑誌のメディカルトリビューンさんが取り上げて記事にしてくれました。

記事では、てんかんの10%以上は睡眠中や覚醒直後に発作が起こる睡眠関連てんかんで、睡眠時随伴症やナルコレプシーと間違えやすいことに触れて頂きました。

睡眠時随伴症には、錯乱性覚醒や睡眠時遊行症などといったノンレム睡眠中におこるものと、夢をみている最中に暴れたりするレム睡眠行動異常症があり、家族による目撃で診断できるものと終夜睡眠ポリグラフィ(PSG)が必要なものがあります。

ナルコレプシーのタイプ(1型)は、笑ったり面白いことを言おうとすると力が抜けてしまう情動脱力発作をおこしやすい疾患で、通常日中の過度の眠気を伴いますが、本人が眠気を自分の癖だと思っていることがあります。情動脱力発作の時に口がぴくつくことがあり、本人から眠気の訴えがないとてんかんと間違えられて薬が処方され、眠気がひどくなった上に発作も当然治まらないという事態になります。実際にそのようになってから受診されたというケースを経験しましたので、てんかんかどうか鑑別するときは本人にきちんと眠気の有無を尋ねることが大事なのです。

 

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