RLS不眠症
むずむず脚症候群(レストレスレッグズ症候群:RLS)
脚などに不快な症状が生じ、不眠の原因になることがあります。
動かしたくてたまらない(Urge to move)という症状が中核症状で、その他、夜に悪くなる(Noctrunal worsening)、じっとしていると悪くなる(Worsening at rest)、動かすとましになる(Motor relief)、といった特徴があります。
一般的には夜に悪くなりますが、小児では日中教室に座っている時間が長いため、日中の方が症状が目立つ場合があります。
脚だけでなく、手や体幹にも症状が生じる場合があります。
小児は自分で症状をうまく表現できないことがあり、見逃されていることがあります。
成長痛と勘違いされていたこともあります。
「寝床に入れようとすると走り回る」
「寝床で脚をさすったりもんだりしないと寝付けない」
「寝付く時に脚を親の体に押しつけてきてなかなか眠ってくれない」
などのエピソードがみられることがあり、親がくたびれてしまう状況が起こり得ます。
貯蔵鉄(フェリチン)が低下していると鉄の補充で改善しうるのですが、低下していない人もいます。
その場合はドパミンアゴニストなどを使用しますが、薬の調整にこつのいる疾患であり慎重に治療していきます。
睡眠時周期性下肢運動
寝入りばなに足部が背屈する運動で、人によっては寝つきが悪くなったり中途覚醒の原因になります。RLSに合併しやすいと言われています。
本症の合併がないかも調べていきます。
不眠症
当院では、スリープヘルスの問題があれば改善のためのアドバイスを行ったり、他の睡眠関連疾患の合併があればその治療を行うことを通して、なるべく眠剤の量が最小限で済むように努めています。不眠自体は日常の診療でよく遭遇する症状であり、多くの場合これらの方法で対応可能ですが、精神科専門診療が必要な精神疾患(うつ病、発達障害など)や、薬物・アルコール依存が関係していると判断した場合は、それらの診療が可能な医療機関をご紹介いたします。
既に他の精神科・心療内科で診療を受けておられる方が当院の受診を希望される場合は、重複加療を避けるため紹介状を作成してもらって下さい。他の睡眠関連疾患の合併がなければ、ご紹介元にその旨をご報告の上、今後の診療をお願いいたしますのでご承知置き下さい。